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【本】きみのお金は誰のため【感想】

本屋さんに大々的に置いてあったので気になって読んだ。

めちゃくちゃ良かったので、大事だと思ったことと感想をつらつらと。

お金の奴隷になるな

お金をたくさん持っていればいい、お金が問題を解決できる、と思ってしまうとお金の奴隷になってしまう。

税金がお金の価値を生む

まずいクッキーを誰かに食べさせるためには、その人のお腹を空かせる。

国が発行した紙幣を国民に使わせるために、税金としてその紙幣を要求する。

需要と供給がソレに価値を生む。

お金を増やしても豊かにはならない

日本の物価がすごく上昇している。国民が生活に苦労しているから、日本銀行が大量の紙幣を発行するぞー!!

果たして本当にそうだろうか?

紙幣を大量に発行したのは、ただ紙を大量に発行しているだけで国の生産力が変わったわけではない。だから、そんなことをしたって円の価値が下がり、さらに物価が上昇するだけだ。

お金を過信しすぎた結果、ジンバブエや第一次世界対戦後のドイツではハイパーインフレが発生し、台車に大量の紙幣を積んで買い物に行っても何も買えない、という状況に陥ってしまった。

国の生産力を向上させることが強い経済をつくる

例えば、1日にパンを100個つくれるパン屋さんがあって100円で売っている。200人の人がそのパンを欲しがった場合に需要に供給が追いつかないためパンの値段は高騰して、ちょうど100人の人が欲しがるくらいの値段設定になる。それを200円としよう。

そこで、全員がパンを買えるようにするために毎日200円を全員に配ったとしよう。

何が起きるだろうか。

結局、そのパン屋さんは100個しか作れないので全員がパンを買えるわけではないのでさらに値段があがってしまうのだ。

じゃあどうすればいいのか?

パン屋さんが200個つくれるように生産力をあげる、もしくは100個追加でつくれるように他の誰かがパン屋さんをやるしかないのだ。

お金で解決できる問題はない

本書の第二章のタイトルだが、これは少し誤解を生む表現かもしれない。

要は、お金を払った結果、誰かが問題を解決してるのであって、お金が解決しているわけではない、ということだ。

ドーナツ1つ作るにしても1人の人間が作れるものではない。ドーナツを作る人、小麦粉工場、小麦農家、いろんな人が働いた結果としてドーナツがつくれる。

お金を払う=自分が解決できない問題を誰かにパスすること

お金は見知らぬ人たちが協力し合う世界を作るためにある

経済とはお金を使って、人々が協力し合う世の中をつくること。

お金が問題を解決するのではなく、お金を支払った人たちがお金を受け取った人たちによって支えられて生きている。

お金を支払ったひとたちも何らかの形で誰かに貢献してお金を受け取っているから誰かにお金を支払うことができている。

誰かに何かをやってもらうためには、また誰かのために何かをやらないといけないわけだ。

お金の力とは選ぶ力

お金自体に力があるわけではない。お金を持つことで誰が解決できるかを選ぶことができるだけだ。

お金はただ循環しているだけ

お金は一人一人の視点から考えると価値があるものに見えるが、全体では価値が消える。

パンが足らなくなった時にパンにありつくためにお金を貯めることに意味はあるが、生産力が増えない限り、全体で見るとパンにありつけない人の人数は変わらない。

つまり、日本人1億2000万人でイス取りゲームをしているのだ。

全員が豊かになるために重要なのはイス自体を増やすこと、つまり、生産力を向上させることだ。

少子化の問題の本質

少子化によって年金問題が取り沙汰されているが、お金が足らなくなることが問題なのではない。

若者が減って国の生産力が減ってしまうことが問題なのだ。

ムダをなくし、効率化して生産力をあげる

少子化で労働人口が減り続ける日本の生活を今より豊かにするためにできることは1つしかない。

生産力をあげることだ。

国の生産力だけでなく、未来に向けた蓄えもまた重要である

生産力とはつまり、設備だったり、生産技術だったり、その他の技術だったり様々だ。

それ以外にも重要なのが未来に向けた蓄えだ。つまり、インフラと呼ばれる社会基盤だ。

  • インターネット
  • 電気や水道
  • 道路や鉄道などの交通網
  • 学校や病院 などなど

これらの昔からの莫大な蓄積が豊かな生活を築いている。

感想

物語形式でお金について学ぶことができる。本を読むのが遅い自分でも物語に没頭しながらスラスラと読めて、非常に心地よい本であった。

特にお金自体に価値はなく、国の生産力をあげることでしか生活は豊かにならない、ということを学べたことが非常に大きかった。

人々が日々仕事をすることで国民の生活が豊かになるように努力しているのである。

特に自分は製造業の生産技術者として8年間働いていたので、国の生産力に直に貢献できたことを非常に誇りに思えた。

逆に人からお金を騙し取るような詐欺師や何の価値もないものをセールスする営業マンなど、生活が豊かになっていないのにお金をもらっているような仕事はどんどん淘汰されていくべきだと思った。

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